バイオリンの大人用は基本的に4/4サイズ(フルサイズ)ですが、子供用として大きいほうから3/4、1/2、1/4、1/8、1/10、1/16サイズがあり、それら子供用のバイオリンを総称して分数バイオリン(分数サイズ)とも呼びます。
これら子供用の分数バイオリンの販売コーナーはこちらになります→→→
バイオリンをゆったり構えられるよう、また逆に、窮屈な構えにならないよう、適したサイズは、バイオリンを構えて、先端の渦巻き(スクロール)を左手で楽に握ることができる程度のものになります。
でも、初めてバイオリンを購入する場合には、手元に参考となるサイズのバイオリンすら無いから戸惑いますよね・・・。
そこでこのページでは、誰でも最適なサイズ選びができるよう、当店がおすすめする「子供用分数バイオリンのサイズの選び方」を順に詳しくご案内させていただきます。
バイオリンのサイズ | 身長 |
4/4サイズ | 144cm以上 |
3/4サイズ | 135〜144cm |
1/2サイズ | 127〜135cm |
1/4サイズ | 117〜127cm |
1/8サイズ | 110〜117cm |
1/10サイズ | 105〜110cm |
1/16サイズ | 105cm以下 |
ちょっと待ってください!
サイズ選択の上でご注意いただきたいことがあります。
実際には身長だけでなく、腕の長さ、指の長さ、肩幅などの体型によっても、適したサイズは個人差で変わることもあります。
また、今後の成長を踏まえて、ついつい大き目のサイズを選びたくなるところですが、無理のない演奏姿勢を保って気持ちよく演奏することは、演奏者の上達や「やる気」にも大きく影響しますので、無理せずに適したサイズを選択することが大切です。
サイズアップの場合には、たとえ体格が十分であっても、サイズを飛ばすことはおすすめできません。
バイオリンのサイズが大きくなりますと、当然ながら弦長も大きくなり、指で弦を押さえる位置もすべて変わります。
つまり、突然バイオリンが一気に大きくなれば、演奏もその分だけ一気に難しくなるのです。このようにサイズアップの際には、慣れるまでしばらくは「試練」が伴います。スムーズに移行できるよう、順番にサイズアップすることをおすすめします。
なお、1/10サイズについては、もともと昔はそのサイズは存在せず、1/8と1/16の間のサイズとして後から設けられたサイズであることから、多くの弦に1/10用の区分がありません(一部を除く)。
余談ですが、そのため1/10サイズのバイオリンには、1/8サイズ用の弦を使用することが多いようですが(長すぎる場合には適度に切断します)、弦のテンションの関係上、当店では1/16用の弦を使用することをおすすめします。
さて、お話をサイズの選び方に戻しますね。
「身長の目安だけでは心配!」という場合には、腕の長さから選ぶ方法も有効です。
海外ではむしろ、腕の長さを元にバイオリンのサイズを選択することのほうが多いようです。
それでは基準となる腕の長さを測ってみましょう。
子供の左手を横にまっすぐ伸ばし、手のひらを上に向けます。
このとき、肘が曲がらないよう、肩が上に突っ張らないよう注意し、身体に対して垂直にまっすぐ伸ばしましょう。
そして、首の付け根から、手のひらの中心までの長さをメジャーなどで測った数値が腕の長さとなります。
そこで、各サイズのバイオリンに適応する腕の長さの”目安”を次に示します。
バイオリンのサイズ | 腕の長さ |
4/4サイズ | 58cm以上 |
3/4サイズ | 54〜58cm |
1/2サイズ | 51〜54cm |
1/4サイズ | 46〜51cm |
1/8サイズ | 41〜46cm |
1/10サイズ | 38〜41cm |
1/16サイズ | 38cm以下 |
いかがでしょうか。
もしかすると、身長から判断したサイズとは違う結果が出て、戸惑うこともあるかもしれません。
今一度、腕の長さを正しく測定できたか、もう一度測りなおしてみるのも良いでしょう。
「身長の目安でも腕の長さの目安でも心配!」という場合には、以下にご案内する仮想バイオリンを構えての確認方法をおすすめします。
バイオリンパレット独自に考え出した選び方ではありますが、それでもより的確に正しいサイズを選ぶことができると思いますよ。
1.まず、何らかの長い棒状のものをご用意ください。ポスターを丸めたものなど、何でも結構です。
2.次に、確認したいサイズについて、以下の寸法をご覧ください。この寸法は、当店が取り扱っているバイオリンの各サイズにおける、おおよその「全長」平均値です。バイオリンのサイズ | バイオリン全長 |
4/4サイズ | 59.4cm |
3/4サイズ | 55.8cm |
1/2サイズ | 52.2cm |
1/4サイズ | 47.2cm |
1/8サイズ | 43.4cm |
1/10サイズ | 39.8cm |
1/16サイズ | 36.1cm |
3.1で用意した棒に、いくつかの確認したい全長寸法を測って、数ヶ所それぞれ印を付けます。
例えば、1/4サイズと1/8サイズを確認したい場合、棒の端から47.2cmと43.4cmの位置に印を付けます。
4.それでは、その棒をバイオリンと見立てて構えてみましょう。
正しい構え方を詳しくご案内しますので、よく読んでくださいね。
まず、「左手」で「右肩」を掴んでください。そのときの「左肩」の状態が、バイオリンを構えるのに適した状態です。
「左肩」をそのまま動かさず、「左手」を左斜め前方へ移動させ、肘が少し曲がる程度で、棒を持ってみてください。
棒の手前の端はあごで挟みますが、実際に楽器を構えることを考慮し、棒の端が首に接触せず、首から少しだけ離したほうが良いでしょう。
うまく構えられましたでしょうか。
その状態で、人差し指のあたりに”印”があればバッチリというわけです。
もしも人差し指からずいぶん離れた位置に印があるようでしたら、他のサイズが適しているかもしれません。
いくつかの位置を試し、余裕がありすぎないよう、逆に肘がピンと伸びないよう、適した位置を探しましょう。
なお、バイオリン各サイズの寸法は、製作者の意向やメーカーの規格により機種ごとに多少異なりますが、上記の子供用分数バイオリンの全長寸法は当店で取り扱っている商品の平均値をとっています。
該当機種の正確な全長寸法が必要でしたらご案内できますので、ご検討されている機種の「型番」と「サイズ」をご指定の上、バイオリンパレットトップページのご質問フォームからお気軽にお問い合わせくださいませ。
※このページにに公表しているすべての数値は、何らかの他サイトが推奨する数値情報と異なる場合が場合がありますが、バイオリンパレット独自に調査した統計データを元に、私どもがより正確と判断した数値を公表しています。そのため恐れ入りますが、選び方も含め、数値等の無断転載は固く禁じさせていただくことをご了承ください。